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破風型浮彫

詳細解説

 この浮彫に表された場面はこれまでいくつかの解釈がされてきた。
最初にこの浮彫を紹介した栗田(1988)は、上四段を未比定、最下段を「幼児の布施」とした。
次に小谷(1996)は(上から)三段目:「木に縛られた子供」、四段目:「デーヴァダッタの陰謀」?あるいは、ブッダのために建物(精舎)を建てている場面?、五段目:「子供の施土供養」とした。
宮治(2012)は、一段目:「2体のトリトーンに礼拝される禅定印の仏坐像」、二段目:「供養者たちの帰依を受ける説法印の仏坐」、三段目:「木に縛られた子供」(両脇は仙人訪問)、四段目「マッラ族の移石」、五段目:「幼児の土布施」とした。
三者に共通する「幼児の布施」は、砂を布施した幼児の善行に釈尊はとても感銘し、幼児が来世にアショーカ王になることを予言した話。
また、「木に縛られた子供」は兄によって墓地の木に縛られた弟が釈尊によって救われた話である。

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